ブログ 2013/1/24

~雑学~食中毒

投稿日時:2013/01/24(木) 21:38

雪道に続き、また思い出絡みです。
以前、病原菌、なかでも食中毒菌の検査を仕事としていました。
そのころ(十年前)ヒラメのお刺身が共通食材とされながら、原因がわからない嘔吐下痢症が頻発し、困ってました。
症状が出る時間が早く、食後1~22時間(五時間以内が多い)で、激しい嘔吐や下痢が起こります。
ノロより発症が早く、症状が24時間ほどで治ります。
私も実際、お刺身を食べたあと、その症状に襲われたことがニ回あります
その原因が一昨年に解明されていたと今知りました
ヒラメに寄生するクドアという寄生虫でした。
その頃は、寄生虫が原因とは全然疑ってませんでした

発症するメカニズムなどまだ不明のようですが、たくさんクドアが寄生しているを食べてしまうと危ないらしいです。
ノロのように、ヒトの体内では増えないので、ヒト→ヒトへの感染はありません。
このクドア食中毒は、夏場に多い細菌性食中毒と違って、我々には対策しにくいものです。
絶対防ぎたいなら、加熱か冷凍で寄生虫は死ぬらしいですが、お刺身対策にはちょっと・・・
ですが、原因がわかったということで、ヒラメの養殖現場では対策が始まっていますので、発生は減るはずです

もし、夕食にお刺身を食べて、寝る前から激しい症状に見舞われたら、クドア食中毒を疑ってみてください。

松井